以前、赤穂市関連の個人ブログを書いていた時に赤穂市の水道料金について書きました。
その時は赤穂市は全国で1位から2位になってたはずなのですがいつの間にかまた1位(平成28年4月1日時点)になっていました。
全国の水道料金ランキング
※日本水道協会 全国の1264の水道事業者まとめ 平成28年4月1日時点 家庭用20立方メートル当たり
まずは高い順のランキングです。
- 夕張市(北海道)6841円
- 深浦町(青森県)6588円
- 由仁町(北海道)6379円
- 羅臼町(北海道)6360円
- 江差町(北海道)6264円
次に安い順のランキングです。
- 赤穂市(兵庫県)853円
- 富士河口湖町(山梨県)985円
- 長泉町(静岡県)1120円
- 小山町(静岡県)1130円
- 白浜町(和歌山県)1155円
以前、1位だった富士河口湖町が値上げしたことで価格据え置きの赤穂市が1位になったようです。
水道料金を決める要因とは?
日本一高い夕張市と比較すると約8分の1です。2040年にはその時に最も高い市との差は約17分の1になるとも言われています。(拡大する水道料金の「地域間格差」 2040年には年間差額が約20万円に?)
何故、これほどまで地域によって格差があるのか?
それは以下の要因があるとされています。
※様々な要因が絡んでいるためこれだけではありません。
- 水量と水質
水量を確保できなければダムで確保しなければいけないためのその建設費回収費、維持費のため高くなります。
水質が悪ければ薬剤の量が多くなり機械のメンテナンス費も高くなります。 - 水道設備と水道管の設置条件
水道設備が何箇所もあったりするとその分維持費が高くなります。
水道管が効率よく設置されていなかったり、起伏が激しい地域だったりすると水道管が長くなり老朽化(耐久年数は40年ほど)、耐震化による修理・補修費が高くなります。 - 水道利用人口(利用量)
水道を利用する人口が減ると収益が減り、その分高くなります。
人口そのものの減少とミネラルウォーターを飲む習慣(ウォーターサーバー)の普及が原因の一つ。
ここ最近は人口減や老朽化による水道管破裂や耐震化により早急に対策するために水道料金の上昇傾向が増してます。(2017年4月に姫路市が水道料金を平均14.7%上げしました。)
赤穂市が1位に上昇した背景にはこれらの要因があるようです。
赤穂市の水道料金が安い理由は?
以上の要因によって水道料金が決められているようですがそれを赤穂市に当てはめてみます。
※これらはあくまでも個人的な見解であり、全てにデータ的な証拠があるものではありません。また、様々な要因が絡んでいるためこれだけではありません。
- 水質
千種川の水量が豊富で水質が良好のため安い。
また、地下水も豊富。(供給量の半分は地下水※赤穂市HP参考) - 水道設備と水道管の設置条件
北野中浄水場(計画給水人口65,000人)の1施設だけなので安い。
また、旧日本三大上水道の一つでもある各戸配水の旧赤穂上水道(その中でも高品質だったとされる)の流れを組むおかげで水道管が街の中心を効率よく通っていて水道管が短くて済むので修理費が安い。 - 水道利用人口(利用量)
これはデータがないので個人的な意見です。
以前、他市の水がカルキ臭が凄いと感じたのでカルキ濃度を測る試薬で比較してみたところ、赤穂市のカルキ濃度がかなり少なかったです。また、水道料金が安いのでミネラルウォーターを飲む習慣が比較的根付いていないのではないかと思います。
人口そのものは5万人を切って減少傾向にありますが今のところ他市と比べると緩やかなので水道料金に反映されるほどではないのかと思います。
※追記:記事投稿後すぐに情報を頂きました。ありがとうございます。
これらの他に赤穂市は約14キロメートルの海底送水管経由(以前は船)で水不足の家島に水を送っており、その収益が要因として大きいとのことです。
最後に若輩者の私が偉そうなこと言って申し訳ないのですが。。。
赤穂市の水道料金は日本一安いため、市内ではそれほど問題となっていないのでもしかするとこれほど格差があることすら知らない人もいるかもしれません。
赤穂市民一人一人がこのことを知って外部に情報を出す(自慢などする)だけでとんでもないことが起きそうな気がするのは私だけでしょうか?
当サイトやその他の3つのサイトの開設目的でもある多くの方に赤穂市の情報を広めるというのはベクトルは外部だけでなく、内部の赤穂市民の認識(意識)もあります。
その地域の様々な活気は水面の波のように市民一人一人の小さな認識(意識)から伝播していくものだと考えています。
Facebook、Twitterなどで拡散して頂ければ幸いです。
下記のFacebook投稿も水源としても重要な問題ですので一読下さい。
気軽にコメントどうぞ
コメント一覧 (7件)
ついでながら、赤穂温泉の湯量、湯質(成分)、水温などについて、別府、有馬、城崎、伊豆、草津、登別等々の全国的な代表的温泉のそれと比べて、どのような地形的・地質的・化学的位置などにあるのかについて調べて頂けないでしょうか? 私自身としては、残念ながら日本の何処にでもある平凡な冷泉で観光資源としては見劣りがするとの印象です。
赤穂の水道代が安いとのことですが、下水代も含まれての計算なのでしょうか?
赤穂市は下水が高いのですが。。。
通りすがりの元赤穂住民です。様
返信遅れて申し訳ありません。
この記事の「水道代」は上水道料金のことです。
下水道料金は
口径20mm、20立方メートルの場合、
赤穂市 1760円
姫路市 2060円
神戸市 1960円
となっています。
赤穂市の下水道料金は上水道料金ほど圧倒的に安くはありませんがそれほど高くはないかと思います。
丹波篠山市が一番高いと思っていました。計算式があるのでしょうか?二人暮らし洗濯は残り湯使ってますが毎月8000円払っています。築7年ですし、漏水はないですし、ひとつきの金額です。
たま様
丹波篠山市の料金表及び計算式は市の公式ページに載っていますのでご参照ください。
上下丹波篠山市 水道料金の単価・計算方法
口径20mmで赤穂市、丹波篠山市、夕張市の上水道料金を比較してみると、
赤穂市
基本料金 880円
20㎥まで追加料金なし
21〜60㎥ 45円/㎥
61〜100㎥ 65円/㎥
101〜600㎥ 70円/㎥
601〜2000㎥ 75円/㎥
2001〜 90円/㎥
丹波篠山市
基本料金 2106円
10㎥まで追加料金なし
10〜20㎥ 291.6円/㎥
21㎥〜 383.4円/㎥
夕張市
20mm量水器使用料106円
基本料金2946円
10㎥まで追加料金なし
それ以降380円/㎥
上水道料金だけ比べると丹波篠山市も夕張市に匹敵する料金ですね。
ただ水道料金には下水道料金が加算されており、夕張市はその下水道料金がより高いのでトータルの水道料金は夕張市が1番高いと思われます。
丹波篠山市と夕張市の下水道料金の比較です。
丹波篠山市は基本料金972円、162円〜205.2円/㎥
夕張市は基本料金2007円、250円/㎥
ここで丹波篠山市で月20㎥使った場合の水道料金を計算してみます。
上水道料金 5022円
下水道料金 2916円
合計 7938円
となるので20㎥ほど使われているのだと思います。
2人家族の平均使用料が15.9㎥というデータ(28年度東京都水道局調べ)もあるようです。
もし16㎥に減らせたとすると水道料金は
上水道料金 3855円
下水道料金 2268円
合計 6123円
となり、月に2000円弱安くすることが可能となります。
以上となりますが参考になれば幸いです。
>いつの間にかまた1位
富士河口湖町の料金改定以外にも、見た資料の比較条件の違いも原因では?
調査機関によって比較条件(料金の口径・使用量・対象地域[市のみや、簡易水道含まず、など])が違います。
日本水道協会の場合、口径13mm・使用量月20m3・会員の上水道事業者、が比較対象だったと思います。
>水道料金を決める要因とは……以下の要因があるとされています。
まとめサイトや個人ブログなどの記事を参考に書かれたと推測しますが、そこかしこ微妙に正しくないです。
市民への情報提供を主旨に運営されているのであれば、まとめサイトなどの非専門家によるデマレベルの情報を拡散するのはどうかと思います。
市民(特に子供)がアホになります。
とおりすがり様、コメントありがとうございます。
富士河口湖町の水道料金は日本水道協会が発行した『水道料金表(平成27年4月1日現在)』では同条件で835円でしたので値上げによる順位の入れ替わりと思います。※富士河口湖町は地区によって水道料金が違うようで単純に比較するのは難しそうですね。
NHKなどの大手メディアのニュース記事を参考にしましたが確実なデータ的証拠がなく、様々な要因が絡んでいるので追加の補足を入れさせて頂きました。
ご指摘ありがとうございます。今後、気をつけていきたいと思います。