妙見寺観音堂(赤穂・坂越)|海と生島を望む縁側、懸造りの見どころ

妙見寺観音堂 赤穂・坂越 海と生島を望む縁側(実写真を参考にしたイラスト)

赤穂市坂越の妙見寺観音堂は、斜面に張り出した木の縁側から坂越湾と緑に覆われた生島を見渡せるお堂です。1659年に建立され、1722年に再建されました。近世の寺社では全国的にも例の少ない「懸造」の建物です。

公共交通なら、JR坂越駅から小島行きバスに乗り、「坂越港」で降りて徒歩約10分です。縁側からの眺め、床を支える木組み、隣り合う薬師堂・妙見堂の順に見どころを紹介します。

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縁側から見る坂越湾と生島

軒下の陰から、青い海と生島の緑が見えます。欄干越しに眺めると、海辺から見るのとは違う高さを感じられます。2枚目の写真では、柱や腰掛けも含めた縁側の広がりが分かります。参拝する人の通行を妨げない位置で景色を楽しみましょう。

観音堂の木の欄干越しに広がる坂越湾と生島
観音堂の木の欄干越しに広がる坂越湾と生島。海と島の位置関係が分かる眺め。(2024年5月10日撮影)
観音堂の軒下と縁側
観音堂の軒下と縁側。柱や腰掛けの先に、坂越湾と生島が見える(2024年5月10日撮影)。

斜面に張り出す懸造の観音堂(1659年建立・1722年再建)

妙見寺の石標が立つ石段を上ると観音堂です。正面の屋根だけでなく、斜面側の床とそれを支える柱の関係も見てください。この造りが「懸造」です。赤穂市教育委員会の現地説明板によると、桁を支える蟇股には十二支の彫刻があります。

妙見寺の石標と観音堂への石段
妙見寺の石標と観音堂へ上がる石段(2023年4月8日撮影)。
石段側から見た観音堂
石段側から見た観音堂。斜面側へ張り出す床を支える木組みと屋根の形。(2023年4月8日撮影)
観音堂で見たい3つの場所
見る場所 見どころ
海に向いた縁側 欄干越しの坂越湾と生島
斜面側の床下 張り出した床を支える懸造の木組み
桁を支える蟇股 現地説明板で紹介される十二支の彫刻

観音堂は万治2年(1659年)に建立され、享保7年(1722年)に再建されました。妙見寺は真言宗古義派の寺院です。天平勝宝年間(749〜757年)に行基菩薩が開き、のちに空海が中興したと伝えられています。出典:赤穂観光協会「妙見寺」

赤穂市の文化財説明板
赤穂市の文化財説明板。懸造の構造と十二支の彫刻、1659年建立・1722年再建について記されている。(2023年4月8日撮影)。出典:赤穂市教育委員会の現地説明板
観音堂円通閣の由緒板
観音堂円通閣の由緒板(2023年4月8日撮影)。

参拝正面と如意輪観世音菩薩の説明板

格子戸の前には鈴緒と賽銭箱があり、由緒の説明板もあります。如意輪観世音菩薩の六本の手についての案内を読むと、景色とは別の、信仰の場としての一面に触れられます。堂内への立入りや拝観は、当日の掲示に従ってください。

観音堂の参拝正面
観音堂の参拝正面。格子戸、鈴緒、賽銭箱と軒下の様子。(2023年4月8日撮影)
如意輪観世音菩薩の説明板
如意輪観世音菩薩の説明板。六本の手の意味が分かる。(2023年4月8日撮影)

境内の薬師堂と妙見堂も合わせて見る

観音堂の周りには、形も掲示も違うお堂があります。薬師堂の目印は曲線を描く屋根です。戸に掲げられた仏さまの名前と由緒板を合わせて読むと、お堂ごとの役割が分かります。

薬師堂の正面と曲線を描く屋根
薬師堂の正面と曲線を描く屋根。観音堂とは別の建物の外観。(2023年4月8日撮影)
薬師堂の戸に掲げられた不動明王・薬師如来・文殊菩薩の名と薬師和讃
薬師堂の戸に掲げられた不動明王・薬師如来・文殊菩薩の名と薬師和讃。(2023年4月8日撮影)
薬師堂の由緒板
薬師堂の由緒板。境内の別のお堂の歴史が分かる。(2023年4月8日撮影)

妙見堂では、格子の前の名札と説明板に注目してください。由緒板で歴史や伝承を読んだら、格子越しに見える石の塔などの細部も見てみましょう。

妙見堂の格子と名札・説明板を含む正面
妙見堂の格子と名札・説明板を含む正面。隣のお堂との違いが分かる。(2023年4月8日撮影)
妙見大菩薩の名札と格子越しの石の塔の細部
妙見大菩薩の名札と格子越しの石の塔。(2023年4月8日撮影)
妙見堂の由緒板
妙見堂の由緒板。移転の経緯と伝承が記されている。(2023年4月8日撮影)

茶臼山・展望広場への山道は、参拝とは別に計画を

境内には宝珠山八十八ケ所霊場の案内があり、「茶臼山・展望広場へ」と示す石段の分岐もあります。観音堂の参拝が目的なら、ここで引き返せます。巡拝や登山をする場合は、山歩きの準備をして、現地の通行案内を確かめてから進みましょう。

宝珠山八十八ケ所霊場第一番の石仏と案内板
宝珠山八十八ケ所霊場第一番の石仏と案内板。山の巡拝路を示す目印。(2023年4月8日撮影)
茶臼山・展望広場へ向かう石段の分岐
茶臼山・展望広場へ向かう石段の分岐。観音堂から先の山道を示す目印。(2023年4月8日撮影)

妙見寺観音堂の基本情報・アクセス

海辺の散策と合わせるなら、石段を歩く時間に余裕を持たせて予定を組みましょう。

所在地 兵庫県赤穂市坂越1307
問い合わせ 0791-48-0555
公共交通 JR坂越駅から小島行きバスで「坂越港」下車、徒歩約10分。運行日は利用前に時刻表を確認してください。
車 公式案内の目安はJR坂越駅から約15分、JR播州赤穂駅から約20分、赤穂ICから約20分。観音堂には石段があるため、車での到着地点と駐車場所は事前に確認してください。
参拝の準備 石段・斜面があります。歩きやすい靴で、足元に注意。
開放時間・拝観料・駐車場 堂内拝観や車での訪問を予定する場合は、事前に問い合わせ先(0791-48-0555)で確認するか、現地掲示に従ってください。

出典:赤穂市の施設案内/赤穂観光協会の案内

Googleマップで妙見寺観音堂の場所を確認する

坂越の散策を組み合わせるなら、大避神社の神門・石段・拝殿の参拝ガイドも参考に。海の見える縁側と、斜面を支える木組み。その両方を見てから帰ると、観音堂の立地が景色とつながって見えてきます。

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