日本一安い!赤穂市の水道料金869円 全国比較・将来値上げリスク解説 播磨

赤穂市 水道料金

兵庫県赤穂市の水道料金は月額869円(口径13mm・2ヶ月20m³使用時)で、日本全国で最も安いことをご存知ですか?最も高い北海道夕張市の6,966円と比べると、実に約8倍もの差があります。

この記事では、なぜ赤穂市がここまで安い水道料金を維持できるのか、その理由と仕組みを詳しく解説します。また、2024年度の下水道使用料値上げ答申や水道管の老朽化問題など、将来の料金改定リスクについても最新情報をお伝えします。

目次

全国の水道料金ランキング

口径13mm・2ヶ月20m³使用時の上水道基本料金(消費税10%含)で各自治体を比較すると、以下のような結果になります。

水道料金が安いトップ10

順位市町村名月額料金(円)
1位赤穂市(兵庫県)869
2位長泉町(静岡県)1,120
3位小山町(静岡県)1,130
4位白浜町(和歌山県)1,155
5位忍野村(山梨県)1,188
6位富士河口湖町(山梨県)1,205
7位東員町(三重県)1,328
8位越知町(高知県)1,350
9位草津町(群馬県)1,393
10位高砂市(兵庫県)1,436

水道料金が高いトップ10

順位市町村名月額料金(円)
1位夕張市(北海道)6,966
2位田仁町(北海道)6,379
3位羅臼町(北海道)6,360
4位江差町(北海道)6,264
5位上天草市大矢野地区(熊本県)6,264
6位西空知広域水道企団(北海道)6,058
7位中泊町(青森県)5,907
8位上島町(愛媛県)5,907
9位羽咋町(北海道)5,850
10位久吉ダム水道企業団(青森県)5,813

このように並べると、赤穂市の水道料金がいかに安いかが一目瞭然です。北海道に高額地域が集中している一方で、静岡・山梨・兵庫など水源に恵まれた地域が安い傾向にあります。

水道料金を決める要因とは?

赤穂市の月額869円と夕張市の6,966円では、約6,100円の差があります。このほどの格差が生まれる背景には、以下の要因が影響しています。

  • 水量と水質 – 水源の豊富さと水質の良さによって浄水処理コストが変わります。水質が悪ければ薬剤費やメンテナンス費が増加し、料金が上昇します。
  • 水道設備と配管の効率 – 浄水場の数や配水管の長さ、地形の複雑さなどでインフラ維持コストが変わります。また水道管の耐用年数は約40年とされており、老朽化・耐震化対応の費用が大きな負担になります。
  • 利用人口(需要量) – 人口減少や水道使用量の減少により収益が減る一方で、一人あたりの負担が増加します。近年は全国的に値上げが相次いでいます。
  • 大口利用者(工業用水)の収益 – 工業用水利用者の水道料金収入が全体を補助する場合、一般家庭の負担を低く抑えられます。
  • 広域送水事業 – 離島や水不足地域への送水事業による収入が安定性に寄与します。

赤穂市の水道料金が安い5つの理由

①千種川の豊富な水量と高品質な水

赤穂市内を流れる千種川は水量が豊富で、水質は環境省の「名水百選」に選ばれるほど良好です。豊富な水量により浄水コストを低く抑えられる上に、高品質な水なので追加の浄水処理が不要です。また、供給量の約半分は地下水で賄われており(赤穂市HP参照)、水源の安定性が高い点も大きな強みです。

②浄水場が1ヶ所・配水管が効率的

赤穂市の浄水場は「北野中浄水場」1施設(計画給水人口65,000人)のみです。複数の浄水場を運営する自治体と比べると、維持管理コストが大幅に削減できます。また、旧日本三大上水道のひとつ「旧赤穂上水道」の流れを汲む配管が市街地を効率よく通っており、配管距離が短く修理・更新コストが安く済みます。

③大口利用者(工業用水)からの収益

赤穂市には大規模な工業用水利用者が多く、水道料金収入全体の約4割を占めています。この安定した工業用水収益があるため、一般家庭向けの料金を低く抑えることができます。

④家島への広域送水収入

赤穂市は約14kmの海底送水管(以前は船による運搬)で、水不足が深刻な家島(兵庫県姫路市)に水を送っており、その収入が水道事業の安定化に寄与しています。

⑤江戸時代からの先人の遺産

赤穂は塩の産地として知られていますが、沿岸部では井戸を掘っても塩水が出るため、江戸時代初期から地域全体に飲料水を届ける上水道を整備してきました。その先人の知恵と投資が現代の水道インフラの効率性につながり、現在の安い水道料金を実現しています。

赤穂市の水道料金、今後はどうなる?

下水道使用料が18.4%値上げへ(2024年答申)

日本一安い上水道料金とは別に、下水道使用料には値上げ圧力がかかっています。赤穂市上下水道事業在り方検討委員会は2024年5月、以下の改定案を答申しました:

  • 基本使用料:現行1,760円 → 2,000円(13.6%値上げ)
  • 従量使用料:基本水量制度を廃止し、1m³あたり15円を新規賦課
  • 平均改定率:18.4%
  • 例)2ヶ月40m³使用世帯:現行4,460円 → 5,400円(21.1%値上げ)

上水道も「約10年後に現金がなくなる」危機

安さで知られる赤穂市の上水道も、老朽化問題は深刻です。2022年度時点で水道管老朽化率は41.1%に達し、同年度の漏水件数は48件に達しました。赤穂市上下水道部は「このままだと10年後には現金がなくなる」と警告しており、2024年度の水道事業当初予算は約8,000万円の赤字を見込んでいます。

実際に、上下水道事業在り方検討委員会では下水道使用料について平成18.4%の値上げを答申する方針を大筋で合意しており、上水道についても中長期的な料金改定が避けられない可能性があります。日本一安い水道料金を維持できるかどうかは、今後の赤穂市の大きな課題のひとつです。

赤穂市へのアクセス(播磨地域から)

赤穂市は兵庫県播磨地域の西側に位置し、姫路市からは車で約1時間の距離にあります。赤穂水道の安さの秘密を学ぶだけでなく、実際に赤穂市を訪れて歴史や文化を体験するのもおすすめです。

赤穂市関連情報

項目内容
上水道料金(月額)869円(口径13mm・20m³使用時、2ヶ月で請求)
全国順位1位(最安)
水道管老朽化率41.1%(2022年度)
下水道値上げ答申平均18.4%(2024年度)
主な水源千種川、地下水(約50%)
浄水場数1施設(北野中浄水場)
工業用水収益全体の約4割
公式サイト赤穂市上下水道部
料金表確認赤穂市水道料金表

※あくまでも記事作成時点の情報です。最新の水道料金や下水道使用料は各自治体の公式サイトでご確認ください。

赤穂市の観光・グルメ関連記事

赤穂市に興味を持った方は、以下の関連記事もご参考ください。

✍️ この記事を書いた人
はりまっぷ編集長
はりまっぷ
編集長
播磨・神戸を拠点とする
おでかけライター
📍 ローカルガイド
Lv.7
🗺️ Googleマップ
投稿600件超
👨‍👩‍👧 ファミリー
実体験レポ

播磨エリアと神戸の2拠点生活。家族と週末ドライブ・外食・旅行を繰り返しながら、「実際どうだったか」を正直にレポートしています。現地に足を運んだ体験だけを記事にすることをポリシーにしています。

  • URLをコピーしました!
目次