白旗城跡は、兵庫県上郡町の標高440メートルの白旗山山頂に位置する国指定史跡の山城跡です。鎌倉時代末期の元弘3年(1333年)に播磨守護職の赤松円心(赤松則村)が後醍醐天皇の呼びかけに応じて挙兵した際に築いた城で、建武3年(1336年)には新田義貞が率いる6万の大軍を相手にわずか2千の手勢で50日以上持ちこたえた「難攻不落の名城」として知られています。記録の上では一度も落城したことがないことから「落ちない城」として受験生の合格祈願スポットとしても人気を集めており、毎年11月23日には「白旗城まつり」も開催されます。城跡は東西約350メートル、南北約700メートルにわたって広がる大規模な梯郭式山城で、本丸・二の丸・三の丸・櫛橋丸・馬場丸・侍屋敷など多くの曲輪跡が残されています。赤穂市から車で約30分、姫路市からも約40分でアクセスでき、本格的な山城ハイキングを楽しめるスポットです。
アクセス・駐車場
白旗城跡への登山口は、赤松ルートと鞍居ルートの2つがあります。最も一般的な赤松ルートは、智頭急行「河野原円心駅」から登山口まで徒歩約35分、登山口から櫛橋丸跡まで約54分、さらに山頂まで約12分の行程で、往復約3時間10分を見込んでおきましょう。標高差は約400メートルで、急登の連続が続くタフなコースです。
車の場合は、山陽自動車道「龍野西IC」から西へ約40分、または中国自動車道「佐用IC」から南へ約30分で赤松登山口に到着できます。JR上郡駅からはウエスト神姫バス播磨科学公園都市行きで「鞍居」バス停下車(約15分)という方法もありますが、バスの本数が限られるため車でのアクセスが便利です。
赤松登山口手前に登山者用の無料駐車スペースがあります。台数は10台程度と限られているため、特に白旗城まつり(11月23日)や紅葉シーズンの週末は早めの到着をおすすめします。登山道のゲートは各自で開閉し、閉め忘れのないよう注意してください。
白旗城の歴史
白旗城は、元弘3年(1333年)に赤松円心が鎌倉幕府打倒のために挙兵した際に築いた山城です。建武3年(1336年)、足利尊氏を追って西下した新田義貞率いる6万騎の大軍に対し、赤松円心はわずか約2千の手勢でこの山城に籠城し、50日以上にわたって持ちこたえました。この戦いで新田軍の足止めに成功したことが足利尊氏の九州での態勢立て直しを可能にし、室町幕府成立の一因となった歴史的に重要な城として語り継がれています。
その後、赤松氏は室町幕府の下で播磨守護となり、白旗城を拠点として播磨を支配しました。南北朝時代から室町時代にかけて播磨の軍事拠点として重要な役割を果たし、戦国時代まで赤松氏の居城として機能しました。城跡は東西約350メートル、南北約700メートルに及ぶ大規模な梯郭式の山城で、本丸・二の丸・三の丸・櫛橋丸・馬場丸・侍屋敷跡などの曲輪群が尾根上に連なり、堀切・土塁・石積みなどの防御施設も残っています。平成8年(1996年)に国の史跡に指定されました。
登山コース
赤松ルートは、河野原円心駅側から尾根伝いに山頂を目指す約2.5キロメートルのコースです。序盤は緩やかな道ですが、中盤から急勾配の岩場が現れ、本格的な山城登山の醍醐味が味わえます。上郡町からも注意喚起されている通り、角のとがった岩が散乱する箇所や、落ち葉で道が隠れて滑りやすい区間があるので、トレッキングシューズや登山靴は必須です。軽装やサンダルでの登山は大変危険ですので避けてください。
登山道の途中には城の遺構を示す標識が設置されており、三の丸跡、二の丸跡を経て本丸跡に到達します。山頂の本丸跡からは上郡町の市街地や千種川の流れ、播磨の山々を一望する素晴らしいパノラマが広がります。晴れた日の眺望は登山の疲れを忘れさせてくれるほどで、ここで昼食をとるハイカーも多いですね。
鞍居ルートはJR上郡駅側からのルートで、距離はやや長くなりますが傾斜は赤松ルートよりも緩やかです。どちらのルートも往復3〜4時間程度を見込んでおくとよいでしょう。
⚠ 登山時の注意事項:山中にはトイレがないため、登山口で済ませてから出発してください。水分や軽食も必ず持参しましょう。雨天時や雨上がりは足元が大変滑りやすくなるため控えてください。また、雨の翌日などはヤマビル(ヒル)が出現することがあるため、塩を持参すると安心です。万が一の遭難対策として、登山用地図アプリで事前にルートデータをダウンロードしておくことが推奨されています(電波圏外でもGPSで現在地を把握できます)。
城跡の見どころ
山頂の本丸跡は比較的広い平坦地で、城郭の規模の大きさを実感できます。本丸の石垣の一部がわずかに残っており、室町時代の山城の遺構として貴重なものです。二の丸・三の丸跡の曲輪群は尾根上に段々に配置されており、守りの堅さを物語る縄張りの工夫が見て取れます。
櫛橋丸跡は本丸の手前に位置する曲輪で、ここからの眺望も見事です。侍屋敷跡や馬場跡も確認でき、城の全体にわたる壮大なスケールを歩いて体感できるのは山城ならではの魅力です。城好きの方は、西播磨の山城群の一つとして利神城(佐用町)や感状山城(相生市)と合わせて巡るのもおすすめです。
「落ちない城」で合格祈願
6万の大軍に攻められても落ちなかった歴史、そして記録上一度も落城したことがないという事実から、白旗城は「落ちない城」として受験シーズンに注目を集めるパワースポットになっています。赤松地区むらづくり推進委員会と上郡町、西播磨県民局が協働で登山道の整備や「落ちない城・白旗城」PRプロジェクトを展開しており、合格祈願の絵馬やお守りも用意されています。受験生やその家族が登山を兼ねて訪れており、登山を通じて心身を鍛えながら合格祈願ができるのは白旗城ならではのユニークな体験ですね。
白旗城まつり
毎年11月23日(勤労感謝の日)には「白旗城まつり」が開催されます。武者行列や演武、地元グルメの出店などで賑わうイベントで、合わせて「赤松の里歴史ハイキング」も実施されます。ハイキングはJR上郡駅前を起点に約8キロメートルのコースを歩き、法雲寺や赤松橋など赤松氏ゆかりの史跡を巡ります。事前申込制なので、参加希望の方は上郡町観光協会に問い合わせてみてください。
なお、上郡町では登山道の改修事業を進めており、岩場の登城道をより登りやすくする整備が行われています。赤松地区むらづくり推進委員会と上郡町、西播磨県民局が協働で「落ちない城・白旗城」のPR活動も展開しており、新たな観光拠点としての整備が期待されています。
レビュー・まとめ
白旗城跡は歴史好きの方にはもちろん、登山やハイキングが好きな方にもおすすめのスポットです。山頂からの眺望は素晴らしく、播磨の自然を満喫しながら鎌倉・南北朝時代の歴史に思いを馳せることができます。「落ちない城」というキャッチフレーズも印象的で、受験生への応援にもなりますね。
良い点:国指定史跡の本格的な山城を無料で見学できる、山頂からの眺望が素晴らしい、「落ちない城」として合格祈願のパワースポット、智頭急行河野原円心駅から徒歩でアクセス可能、東西350m・南北700mの大規模な城跡は見応えあり。
気になった点:本格的な登山(往復約3時間)になるため体力と装備が必要です。道が狭く、角のとがった石が散乱、落ち葉で滑りやすいなどの危険があるため、十分な装備で臨んでください。ヤマビルが出る時期もあるので注意。飲み物や軽食は必ず持参し、天候が悪い日は登山を控えること。山中にトイレがない。駐車スペースが限られている。
おすすめシーン:歴史好きなグループや登山仲間とのハイキングに最適です。上郡町は播磨エリアの中でも自然豊かな地域で、清流・千種川でのアユ釣りも楽しめます。赤穂市方面の観光と組み合わせて、赤穂城跡や赤穂大石神社の見学、赤穂市の駐車場情報も参考にしながらプランを組んでみてはいかがでしょうか。赤穂のグルメスポット(赤穂らーめん麺坊、いなほや、台湾料理 豊味軒、上町ラーメンなど)で食事を楽しむのもおすすめです。佐用町方面なら大撫山の朝霧で雲海を見るプランもいいですね。たつの市方面なら「播磨の小京都」龍野城の城下町散策やうすくち龍野醤油資料館の見学もおすすめです。帰りには龍野西サービスエリアで塩大福を購入したり、夏なら佐用町の南光ひまわり畑まで足を延ばすのも素敵ですよ。
施設情報
| 住所 | 兵庫県赤穂郡上郡町赤松 |
|---|---|
| 電話番号 | 0791-52-1116(上郡町産業振興課 商工観光係) |
| 登山時間 | 往復約3時間10分(赤松ルート) |
| 入場料 | 無料 |
| 駐車場 | 赤松登山口付近にあり(無料・約10台) |
| 白旗城まつり | 毎年11月23日(勤労感謝の日) |
| 注意事項 | 登山靴必須・水分持参・山中トイレなし・ヤマビル注意 |
| 公式サイト | 上郡町観光協会 |
※あくまでも記事作成時点の情報です。登山道の状況やイベント情報は上郡町観光協会にご確認ください。

































